Transformで要素を変形、回転する方法
transformプロパティを使用して、HTML要素を回転、拡縮、傾斜、移動する方法
アニメーションの注意
このページは、アニメーションを使用しています。
アニメーションが特定の種類の偏頭痛や癲癇を引き起こす原因になることがあるようです。ご注意願います。
CSSプロパティのtransformは、要素を回転、拡大縮小、傾斜、移動することができます。
変形の種類は、transform-functionを選択して指定します。
今回は、transform-functionを解説します。
目次
transform-*
いくつか関連するCSSプロパティがあります。
- transform …transform-functionを使用して要素を、回転、変形、拡縮させます。
- perspective …視点距離
- rotate …回転
- scale …拡縮
- skew …歪み
- translate …移動
- matrix …行列変換
- transform-box …参照するレイアウトボックスを定義
- view-box …SVGビューポートを参照します。
- content-box …コンテンツボックスを参照します。
- border-box …境界ボックスを参照します。
- fill-box …バウンディングボックスを参照します。
- stroke-box …ストロークのバウンディングボックスを参照します。
- transform-origin …変形の原点
- center
- top left
- 50px 50px
- bottom right 60px …x, y, z
- transform-style …子要素の配置を3Dか2Dかを決める
- flat …平面化
- preserve-3d …3次元
transform-function
要素の、距離、回転、拡縮、歪曲、移動を指定します。
複数同時に指定することができます。perspective()がある場合は先頭に置きます。
これらは重ね合わせコンテキストを生成します。
視点距離
- perspective() …視点とz=0との距離
回転
- rotate() …回転
- rotate3d() …3次元回転
- rotateX()
- rotateY()
- rotateZ()
拡大縮小
- scale() …拡縮
- scale3d() …3次元拡縮
- scaleX()
- scaleY()
- scaleZ()
歪み変形 / 斜め変形
- skew() …伸びるようなつぶれるような歪み
- skewX()
- skewY()
位置移動
- translate() …移動
- translate3d() …3次元で移動
- translateX()
- translateY()
- translateZ()
行列変換
- matrix() …拡縮、歪曲、移動の同時
- matrix3d() …拡縮、歪曲、移動の同時
perspective()
視点距離
視点と基準平面(z=0)との距離の定義します。
値は”1px”以上から指定できます。
値が”0″, “マイナス値”の場合は遠近による変形は行われません。
マイナス値は構文エラーです。Z=0平面の向こう側には行けませんでした。
値が”none” の場合は、無限の距離を表し、要素は変形しません。
大きい値(遠い値)に設定しても要素は小さく表示されないようです。
視点に近い要素は大きく表示され、視点の後ろにある要素は表示されません。
要素自体はz軸がマイナスの位置に設置できますが、perspective が0に近づくと、z軸がマイナス座標の要素は小さく表示されます。注意事項
- perspective() …これはCSSの関数
- perspective …これはCSSプロパティ
Code.
transform: perspective(100px);
transform: perspective(none);
Sample
mouse:hoverでperspective(length)の値を2000pxから10pxまで変更します。
空間は15度傾いています。近づくにつれ最後は正面を向くようにしています。
マウスカーソルをboxに重ねてみてください。
1. このboxのフェイスAはz=-20pxの位置にあります。平面の向こう側です。
perspectiveが小さくなり、視点が近づくとフェイスAは小さく表示されます。
2. このboxは、z軸で正の位置にあります。
perspectiveを小さくすると、boxは次第に大きく表示され、一部は通り過ぎます。
3. このboxも、z軸で正の位置にあります。
perspectiveの値が10pxに近づくと、フェイスA、Bは通り過ぎます。フェイスCはz=3pxなので通り過ぎません。
memo
要素が正のz軸あれば近づくと大きく表示されます。また、perspectiveより後ろの要素は表示されません。
しかし、z軸が負の位置にある要素はperspectiveが0に近づくと、その要素は小さく表示されます。
perspectiveが0に近づくほど遠近感の歪みが強調されるようです。
perspectiveの値が十分に大きい値でも、要素は最初のサイズより小さく表示されないようです。
rotate()
回転します。
回転の中心は、transform-originで変更できます。
回転量はangleで指定。正の値で時計回り。負の値は反時計回り。頂点が0度です。
いくつか単位を指定できます。
- 1deg …度、全円360deg
- 1rad …ラジアン、全円2π、3.14159*2
- 1grad …グラジアン、全円400grad
- 1turn …回転数、全円1turn
角度のメモ
- deg…度。円周を360等分。まぁわかる。
- turn…回転数。円の1周は1回転。まぁわかる。
- rad…ラジアン。1週は2πrad。半円で1πラジアンです。半径と円弧が同じときの角度。1rad=57.2958度です。
- grad…グラジアン。全周で400グラジアン。直角が100。初めて知った。
code.
transform: rotate(45deg);
transform: rotate(calc(3.14159rad / 4));
sample.
頂点を0度とし、右側を正の向きとして回転していく。
skew()
画像を歪めます。引っ張った感じでしょうか。
code.
transform: skew(45deg); /*x*/
skew(x, y)
skew(x)
skewX(x)...skew(x)と同じ
skewY(y)
sample
以下マスカーソルのhoverで変形あり。
scale()
scale()は、対象を拡縮します。
scale(a)
scale(x, y)
scaleX(a)
scaleY(a)
scaleZ(a)
scale3d()
transform: scale(1.2);
transform: scale(1, 0.5);
Sample
matrix()
matrix()
二次元同次変換行列を定義します。
6個のパラメータを使用します。
transform: matrix(a, b, c, d, tx, ty)
transform: matrix( scaleX(), skewY(), skewX(), scaleY(), translateX(), translateY() )
transform: matrix(1, 0, 0, 1, 0, 0)
…変化なしmatrix3d()
16個のパラメータ。4×4 の3次元同次変換行列
code.
引数に単位は指定しません。
matrix(1, 0, 0, 1, 0, 0) ...変形無
matrix(1, 0, 0, 1, 50, 50) ...右下に移動
matrix(1, 0.5, 0.5, 1, 50, 50) ...skew変形
a, d が1の時、b, c, に1を指定すると見えなくなる。
matrix(1, 1, 1, 1, 50, 50) ...skew変形
sample.
参考
transformプロパティ ~ mdn
transform-function ~ mdn
transform-originプロパティ ~ mdn
CSS 座標変換の使用 ~ mdn
CSS Transform …ツール。変形の効果をわかりやすく表示してくれる。
2次元の座標変換 …行列的な説明なやつ。